この講座では、私の経験をベースに下記の話をして、近い将来おきるであろう事を想像して、近視眼的にならず、自分の人生を俯瞰してもらえればという思いから行いました。
- 大学生活 (進級、大学院、学会発表、就職など)
- 社会人生活(会社の一日、評価制度など)
- 医療機器 (CT)と高校での勉強
- 特許や製品開発
- 海外の方とのコミュニケーション、海外の様子
- 日本を代表する医学の先生方
このような講座を行うと、日ごろ授業を行っている時とは異なる生徒さんの側面を知る機会となり、とても有意義な時間となっています。まだ社会に出ていないにもかからず、質問の中には、もうすでに社会に出た立派な社会人かと思わせるような、なかなか鋭い質問もあり驚かされています。ここで、講座での様子を紹介したいと思います。
医療機器のCT画像の話で、世に出始めた時の画像と最近の画像を見せると、“画像がよくなっているのは、データのサンプリングが違うからですか?”と、まるで開発をしている時の会議ででるような質問がでてきて、非常に驚かされました。この短時間で、ポイントをおさえている所は、すごいと感じずにはいられません。高校生になると、考え方はもう大人ですし、場合によっては大人よりも鋭いなと、感動しました。
特許の話になると、学校で特許の勉強をしたらしく、ゲームセンターにある“太鼓の達人”の特許の話が生徒さんから出てきました。“2種類の音をモニターに表現するのに、普通は2つのラインにそれぞれの音を載せるのに、もうすでに他の会社で特許として出されているから、1つのラインに2種類の音を載せて、出願されている特許を回避しているんですよね。”逆に教わることになりました。これから出願しようとする特許と、もうすでに他社から出願されている特許とぶつからない為には、どう対応するかなどで、生徒さんと話に花が咲くという感じでした。
実践的な質問としては、“大学の研究室で行っていたことは、会社でそのまま役立つのですか?”という学生ならではの質問もありました。
海外出張でいくつか行った場所を紹介すると、保護者の方から“私、ここに留学しました”という話が出て、普段は面談を通してお子様の勉強の話しかしないので、保護者の方の違う側面を知ることができ、とても新鮮に感じられました。
この講座を行う前に、大学生の方や社会人3年目ぐらいの方にも、ちょっと見ていただきましたが、資料に記載されているコミュニケーションの取り方を見て、“まさに、その通りですよね”とか、技術の発達を見て、“技術の方はすごいですね。”など興味深く見ていただいたのは、講座を始めるにあたって自信になりました。
保護者の方から、ともて嬉しいコメントをメールで頂きましたので、最後にご紹介します。(生徒さんの氏名は伏せ、その他は現文のまま。保護者の方の了解は得ています。)
”近い未来”の講座も大変貴重なお話でした。xxだけでなく、私も前向きなエネルギーをいただきました。こうしたお話をなかなか聞く機会がありませんでしたし、尊敬している貫井先生のご経験の道筋をお伝え下さることは、子どもにとって、今やるべきことの未来への必要性を意識できる最良のモチベーションだったと思います。具体的な視覚的資料もとてもわかりやすくて、本当に素晴しい講座でした。
とても、励みになります。ありがとうございます。