子供が大学生になった時の話です。
ある時、中学受験の話になりました。
小学6年生の2学期の時に、通っていた塾でレベル別のクラス編成がありました。それまで、仲の良かった友達が別のクラスになる一方で、新しいクラスでは少々自分と合わない友達が多く、非常にストレスを感じていたようでした。
そのクラス編成があってまもなく、9月下旬か10月か、子供が“もう塾に行きたくない。”と言い出しました。アトピーもちの子供の肌の荒れが酷くなっている状態から、非常にストレスを感じていることを察し、“もう十分。 今の段階で、受験ができるレベルになっているから、もう塾なんか行かなくていいよ。もう、ここまで来たんだ。家でやれば十分だよ。”と話したことがありました。
大学生の子供は、“あの時、塾に行かなくていいと言ってくれて、本当に助かったよ。”、“うれしかったよ。”と言っていました。
その話を聞いて、そういえばそんなことあったなぁ程度しか、覚えていませんでしたが、子供にとってはとても大切なことで、ちょっとした一言でしたが、子供にはとても鮮明に覚えているようでした。
正直、このようことを言う子供ではなかったので、本当にあの時、子供に塾に行くように追い詰めなくてよかったとほっとしています。
当の本人は、その言葉を聞いてほっとしたのか、その後も塾を通っていました。
個人的には、中学受験は親の思いが強く、大学受験は本当の意味での子供の受験と思っています。その時との時に合わせて、親は親として、一歩引いて高い視点で見ることができればと、思っています。