円x²+y²=25と直線y=x+1の2つの交点と原点を通る円の方程式を、3つの解法で解説。束の考え方・連立方程式・図を使う解法の計算量の違いを比較し、入試で得点につながる『図を書く習慣』の重要性を説明します。
問題: 2つの交点と原点を通る円の方程式
円 x² + y² = 25 と直線 y = x + 1 の 2つの交点と原点O を通る円の方程式を求めよ。

まず、グラフや図を書く
グラフや図が関係する問題では、必ずグラフや図を書くことが非常に重要です。この姿勢は、入試問題を解く上でもとても大切です。
この問題の解法はいくつかあります。
解法1: 束の考え方。2つのグラフの交点を通る場合の1つの解き方。
解法2: 連立方程式で解く基本の方法。
解法3: 垂直二等分線と図から解く方法。図を書くことで色々な情報を得て解く例。
[解法1] 束の考え方(f + kg = 0)
f(x, y) = 0、g(x, y) = 0 という2つの関数があったとき、その交点を通る関数は次の式で表せます。
f(x, y) + k·g(x, y) = 0 (ただし k は定数)
条件より、
• f(x, y) = x² + y² − 25 = 0
• g(x, y) = x + 1 − y = 0
とおくと、
(x² + y² − 25) + k(x + 1 − y) = 0 …①
求める円は原点を通るので、①に x = 0、y = 0 を代入して k = 25 が得られます。この値を①に代入すると、円の方程式が求まります。
x² + y² + 25x − 25y = 0 (答え)
[解法2] 連立方程式を解く基本の方法
まず、条件の2式から交点 (−4, 3)、(3, 4) を求めます。
求める円を x² + y² + ax + by + c = 0 とおき、2つの交点と原点の3点を代入します。あとは3つの式の連立方程式を立てて解けば、a、b、c が求まります。
[解法3] 図から情報を得る
2つの交点を円が通るということは、円の中心がこの2点を結ぶ線分の垂直二等分線上にあることを意味します。
この垂直二等分線は、与えられた直線に垂直なので、傾きは −1 です。

すなわち、円の中心は
(−t, t) (ただし t > 0)
とおけます。また、円は原点を通るので、半径は √2·t です。
この情報から、円の方程式は
(x + t)² + (y − t)² = (√2·t)²
となり、未知数は t の1つだけになります。ここに交点の (−4, 3)、(3, 4) のどちらかを代入すれば t が求まります。
さらに、出来上がった式にもう一方の交点を代入すれば、検算もできます。
図を書くと何が得られるか
解法1の解き方を知らない場合は、解法2か解法3になるでしょう。
解法2は、単なる計算処理だけで、図を書かずに問題を解けます。しかし入試を想定するなら、図を書いてもう一歩考えを進めてほしいところです。
図を書くかどうかの違いは、次のように表せます。
| 解法2(図なし) | 解法3(図あり) | |
| 未知数の数 | 3つ(a, b, c) | 1つ(t) |
| 計算量 | 多い | 少ない |
| 検算 | 難しい | できる |
図を書くことで、多角的に現象を見ることができ、色々な情報が得られます。未知数も1つで済み、計算量が減り、検算までできる——この解く時間の短縮は、入試の合否の分かれ目になるかもしれません。
ぜひ、「図を書いて考える」クセをつけることをお勧めします。
塾での生徒さんの反応
グラフや図の問題は、入試などに備えて、日頃から図を書くように生徒さんには話していますが、
この問題の3番目の解答を見ると、“なるほど”と納得するようで、改めて図を書くことの重要性を再認識するようです。

